個別にはメガバンク、住友ゴム工業に注目
ユニクロのファーストリテイリングが初任給を30万円から33万円に引き上げるのをはじめ、いくつかの企業が初任給の大幅引き上げを表明しています。自動車総連もベア要求額の目安を月額1万2000円とする方針です。具体的な金額目標を設けるのは7年ぶり。春闘に向け、いい流れです。ここは就職氷河期世代の所得向上も政治の大きなテーマになってほしいと思っています。
日本のマクロ経済の数字は着実に改善しています。名目GDPはプラスに転じ、税収も過去最高。今年は貿易収支も黒字転換する可能性が高く、企業業績も10%成長の見通し。このペースが続くと、デフレ脱却もできるかもしれません。
そのカギになるのが所得の再分配です。富が低所得層にも浸透して経済活動が活性化し、利益が再分配される「トリクルダウン」を起こすのは、政治の役目です。国民の支持が得られるのは、分配をする政治です。
マクロ経済環境がいい数字になったのは、アベノミクスがあったからで、与党がやってきたことです。その果実を現政権は分配に向け、国民生活を豊かにする還元を行うべきです。